外が暗くなると
あなたに逢えるという喜びと
あなたが決まった時間に帰るという
寂しさが一緒に襲ってくる
誰にも言えない背徳の関係
あなたが私のところに来るのは
決まって夜の8時半
残業という名の
言い訳が通用する時間
最初はあなたに決まった人がいるなんて
知らなかった
でもあなたをまっすぐ見ている私には
すぐにわかった
いつもきちんとアイロンがかかったYシャツ
清潔感のある お弁当のランチクロス
でも私は
あなたに会える時間が近づくと
そんなことも気にならなくなって
心が高鳴った
いけないとわかっていても
それは どうしても
・・・とめられなかった
いつも私は目を背けて
あなたに溺れた
あなたは私に幸せをたくさんくれる
一緒に夕飯を作って食べてくれる
私の髪を触りながら横にいてくれる
優しい声で囁いてくれる
だけど 私が眠りについた頃
あなたは必ずそっと抜け出して
あの人のもとに帰る
(心の中で押し込めるように)
・・・もっと一緒にいて・・・
・・・お願い・・・
いいの
わかってる
でも一緒にいるときだけは
私のことを強く抱きしめてほしい
『君だけを愛してる』って
そしたら私はあなたとの素敵な夢を見て
幸せな気持ちで眠れるから
朝になってあなたがいなくても
きっと大丈夫だから
指輪がない関係でも
構わないから・・・
(完)
※ボイコネ投稿2021年1月24日
原作⤵
※nana投稿2020年7月19日